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ブックレット「福島 10の教訓~原発災害から人びとを守るために~」オンラインで公開中!!冊子での発送も受け付けています。⇒詳細はこちら
福島ブックレット委員会は、“ふくしまから世界へ”福島の教訓と声を伝えるために、ブックレットの多言語化と普及活動を行っています。そして、今後もプロジェクトとして福島の声を世界へ伝えるために、様々な取り組みを行っており、以下の様な各分野でのボランティアや協力者を求めています。
お問い合わせは福島ブックレット委員会
ブックレット『福島 10の教訓~原発災害から人びとを守るために~』は無料ですが、様々な言語に翻訳し、普及していくため、一冊500円程度のカンパをお願いしています。
ご協力いただければ幸いです
口座番号:02260-7-138601
加入者名:特定非営利活動法人ふくしま地球市民発伝所
ゆうちょ銀行 二二九店(店番229)
口座番号:(当)0138601
口座名:特定非営利活動法人ふくしま地球市民発伝所
ピースボート
〒169-0075
東京都新宿区高田馬場3-13-1-B1
TEL 03-3363-7561
ふくしま地球市民発伝所
〒960-1107
福島県福島市上鳥渡字しのぶ台14-8
TEL 024-573-1470
2018年1月に福島、東京で行った「原発災害リスク伝達者」育成プロジェクト(※)に参加した韓国国際理解教育学会の会員であるキム・ガプスン、ソ・ギョンチョン両氏が、小中高校生や一般の参加者に向けて、授業を実施しました。
福島ブックレット委員会の風巻浩(聖心女子大学・首都大学東京講師)が開発した、福島原発事故を教訓として子どもたちが自ら考えることが出来る教材ユニットを使用し共同で授業を行うことで、韓国の教員を伝達者として養成する取り組みです。
9月20日には京畿道華城イェウォン小学校の4年生24名、9月21日には京畿道大安中学校にて生徒やサークルのメンバ45名、9月22日には富川市コリウル青少年文化の家にて高校生や青年7名を対象として授業を開催。教材は、映画「無念」の韓国語字幕版の鑑賞、福島原発事故と放射線に関する基礎知識の説明、原発事故の被害を防ぐためにできることなどをグループ討論などを対象によって組み合わせ、実施しました。
参加した学生からは、福島の原発事故ことは知っていて怖いと感じていたが、具体的な危険性や誤報道について学んだことで、より深刻で身近で起こり得ることだと感じた、といった感想が聞かれました。
アジア閣僚級防災会議にて「Japan's Dilemma」を発表しました!!
2018年7月3日から6日にかけ、モンゴル・ウランバートルにて行われたアジア閣僚級防災会議(AMCDRR)に福島ブックレット委員会 / JCC-DRRとして参加し、福島原発事故後の様々なジレンマを発表しました。
AMCDRRは2年に一回、アジア太平洋地域の防災担当大臣を始め、様々な防災関係者が集まる会議で、2018年はモンゴルがホスト役となり実現しました。ちなみに2020年はオーストラリアで開催されるとの事です。
福島ブックレット委員会 / JCC-DRRでは、1時間のサイドイベント枠を頂き、福島ブックレット委員会 / JCC-DRRの大橋共同代表及び、福島大学名誉教授の山川先生にご登壇頂きました。
大橋共同代表からは今福島が抱える10のジレンマを、仙台防災枠組の7つのグローバルターゲットに沿った形で発表。山川先生からは約40もの日本学術会議の提言の紹介があり、「科学のための科学ではなく、社会のための科学が重要」とのメッセージや、市民社会・アカデミア双方が現在の状況に懸念を示している事を国際社会に向けて発表しました。
また、「Japan's Dilemma」のパンフレットも300部用意し、パートナーネットワークであるアジア防災災害対応ネットワーク(ADRRN)やJCC-DRRメンバーでもあるSGIのブースにも置かせて頂きました。
サイドイベントに参加したインドからの参加者からは、「原発の新設が進んでいるのだが、リスクは全く無いと言って教えてくれない」との共有があり、アジアの様々な国で日本が犯した最大の過ちである「安全神話づくり」が行われている実情が再確認できました。福島ブックレット委員会 / JCC-DRRとしては、継続的に日本社会が防災の教訓として学んでいる事を発信していきます。
今年1月に福島、東京で行った「原発災害リスク伝達者」育成プロジェクト
この中では、原発事故が多くの死傷者を生み、かつ故郷に戻ることが出来ない人が今もいる現状を報告するとともに、ヨルダンはこの福島の教訓から学び、再生可能エネルギーの拡大を目指すべきと話しました
3.11から7年目を迎えて~世界は福島の教訓を求めています
2018年3月11日、あの東日本大震災から7年目を迎えます。津波の被害とともに原発事故により福島県を始め、多くの地域がその被害を受け、現在も続いています。
原発がある限り日本に限らず、世界では原発事故のリスクが存在し、事故が起きた時に多くの市民がその被害を受けることが考えられます。
そこで、私たちは、福島の教訓を日本だけでなく原発事故が起こりうる国、地域に伝えるため、福島ブックレット委員会を立ち上げ、ブックレット『福島 10の教訓』を2015年に作成しました。その後、このブックレットは各言語に翻訳され現在では14言語に広がりました。
さらに、私たちは地球環境基金の助成を受け、2017年4月から福島の現状を海外で伝える事の出来る伝達者育成を目指した「福島原発事故の教訓に基づく災害リスク伝達者育成プロジェクト」を開始しました。
このプロジェクトの一環として、2018年1月にヨルダン、トルコ、インド、韓国、台湾から教育関係者やNGO関係者らを招き、災害リスクをどのように各国で具体的に伝えることができるのか、その方法と課題について話し合い、その結果を国際シンポジウムとして発表しました。
日本では原発事故の記憶が年月とともに薄らいでいく中、海外からは原発事故時の対応など福島の教訓を学ぶ必要があるという声が聞かれます。私たちはこのような声にこたえるとともに、将来の原発事故のリスクに対し、防災という視点で、今後もその教訓を伝えていきます。
福島の教訓を伝える「原発災害リスク伝達者」育成プロジェクトを開始
福島ブックレット委員会は地球環境基金の助成を受け、福島の現状を海外で伝えることのできる伝達者育成を目指した「福島原発事故の教訓に基づく災害リスク伝達者育成プロジェクト」を2017年4月から開始しています。
今回このプロジェクトの一環として、去る1月19日(金)から23日(火)、ヨルダン、トルコ、インド、韓国、台湾から教育関係者やNGO関係者らを日本に招き、ワークショップとシンポジウムを実施しました。これらの国々はいずれも、原発があるかまたは原発計画のある国々です。これらの国々で原発災害のリスクをどのように伝えていくか、その手法や教材作りについて議論しました。
参加者らは、1月20日に福島県内の三春町、浪江町を訪問しました。三春町では福島県が設置した放射線教育のための施設であるコミュタン福島を視察、浪江町では津波の被害を受けた海岸沿いの視察とともに、福島第一原発事故の影響を受けた浪江町の消防団の想いを伝える映画『無念』を浪江まち物語つたえ隊の方々からのお話とともに鑑賞しました。今回の視察で訪問したコミュタン福島の展示内容については、参加者から科学や復興に焦点が当てられ、あの悲惨な事故の現状を伝えていないという批判的な声が出されました。
また、1月21日、22日には福島市内で原発災害のリスクの伝え方、教材作りについて議論する戦略会議を行いました。本会議の参加者の国々(台湾、インド、韓国、トルコ、ヨルダン)全てに稼働中の原発や建設計画があり、原発推進派と反対派の軋轢が至る所で存在する。そんな厳しい環境下において、福島の状況をエビデンスとして正しく伝える必要性を参加者全員が認識しました。特に避難者数などのデータ、健康調査の結果や推移、復興の進捗や課題、補償の内容や継続性、政府の復興政策、メディアの役割などを更に知りたいという要望が出ました。
最後に、1月23日に聖心グローバルプラザにて、国際シンポジウム「どう伝える?福島の教訓~グローバルな視点から考える」を開催しました。この中では、各国それぞれが抱える原子力発電所の現状と課題が紹介されました。その中では、戦争により原発が狙われる可能性が現実に中東で起きているという指摘もなされ、参加者からは驚きの声が生まれていました。
今後、この「福島原発事故の教訓に基づく災害リスク伝達者育成プロジェクト」では、写真や映像、ワークショップなどを利用しながら、海外の伝達者たちとともに世界で原発事故の教訓を伝える活動を行っていく予定です。